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| 2003/11/04掲載 |
| 【ベレーザ対ペルーレ】 |
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3連休の中日となった日曜日。汗ばむような陽気に恵まれた駒沢競技場では、第15回Lリーグの決勝上位リーグ第3節、日テレベレーザ対田崎ペルーレの試合が行われた。
先のアメリカW杯にも出場した代表選手を多数抱える両チームは、2節を終えて共に2勝。日テレベレーザには東日本リーグ得点王の荒川(15点)、田崎ペルーレには西日本リーグの得点王、大谷(22点)という絶対的なストライカーがおり、攻撃力には自信を持つチーム同士。
優勝を占う意味でも非常に重要なこの一戦は、予想されたとおりに激しい試合となった。
日テレは4-4-2、田崎は3-5-2のフォーメーション。キックオフからいきなりチャンスをつかんだのは田崎。左からのFKにゴール前ファーサイドで合わせたが、これは右ポストに嫌われる。すると、今度は日テレもゴール正面で得たFKから絶好機をつかむ。ボールはバーを叩いて真下に落ちたのだが、ノーゴールの判定。ゴールの中では、酒井が入っていたと副審に主張するものの、これが聞き入れられることもなかった。
全般的には田崎のペース。個々のキープ力で日テレに優り、一人一人
の推進力がチーム全体の押上げにつながる。これに対し、日テレはトップ下の小林までがボランチの位置に下がって守備に参加。酒井とともに中盤の底でボールを追う状況が続く。それでも、トップの荒川が頑強で巧みなポストワークを見せ、攻撃陣をリード。大野の的確なフォローもあり、攻めに入った際の鋭さでは、全く引けを取らなかった。
そして、21分。押され気味だった日テレに先制ゴールが生まれる。
右サイドバックの戸崎がオーバーラップし、ペナルティエリアに近いところまで侵入する。一旦は田崎のDFに跳ね返されたが、もう一度戻って来たボールをエリア内にいた荒川に預けると、荒川は巧みなフェイントでDFをかわし、右足で鮮やかなループショットを放つ。
これが見事にゴールへと吸い込まれ、1-0。
このビハインドに熱くなった田崎は、更にテンポを上げて行く。
23分には、西日本リーグで7点を獲っていたU19代表の渡辺を下げ、フル代表のFW鈴木を投入。代表では右のアウトをやっている山本が前線に飛び出して行く回数を増やし、一際小柄なボランチ新甫が鋭い切り返しからワイドに展開して、エース大谷に合わせる攻撃を繰り返す。
右の深い位置からロングボールに大谷が折り返し、山本がゴールの正面でヘッドを見舞うという絶好機もモノにできず、田崎が1点を追い続ける。
だが、前半終了間際、田崎の主将川上がラフプレイを取られ、この日2枚目のイエローカードを受けて退場。一気に旗色が悪くなる。
この日の主審は笛が多く、前半だけで4枚もの警告を提示。
激しい戦いをコントロールしたかったのだろうが、流れを不必要に切ってしまう場面も目立ち、副審も含め不可解に思えた判定も少なくはなかった。
後半、一人少なくなった田崎はメンバーをいじることもなく、そのままの布陣で登場する。開始早々、荒川のスルーに大野が中央から抜け出し、日テレが追加点を奪うかに見えたが、ここはGKの攻守に難を逃れる。人数でもスコアでもビハインドを負ったことで、リスクを承知で前に出なければならない中、いきなりスイーパー白鳥が警告を受け、不穏な空気が漂うが、個々の運動量でカバーして攻撃の手を強める。
後半10分を過ぎたところで、田崎にビッグチャンス。
右アウトの土橋が鋭いクロスを入れ、左の柳田が中に折り返すと、フリーになっていた大谷がゴール正面で合わせる。
しかし、これはバーの上を越えてしまい、絶好の同点機を逸する。
頭を抱える大谷。ベンチやスタンドからも一様にタメイキが漏れた。
一方の日テレは、須藤を下げて中地を送り込むというフル代表同士を入れ替える豪華な交代を行なうが、チーム全体が引き気味になってしまい、主導権を取り返せない時間が続く。
かつての僚友、柳田が中に入って来ると、酒井が外に吊り出されることも多く、司令塔の位置にいるはずの小林が田崎の攻撃をリードする山本のマークに回る。
中地が左サイドに入ったことで右アウトの土橋を封じられた田崎は、74分に早坂を入れて反撃の色合いを強める。更に、決定機になかなか顔を出せなかった鈴木を下げて、甲斐を送り出し、大谷のパートナーを再度替えてみる。
だが、84分。日テレは左MF近賀が入れたクロスに、荒川が右足で合わせて試合を決定付ける2点目を奪う。
試合終了間際に、ようやく田崎はセットプレーから大谷のヘッドでの折り返しを白鳥がダイビングヘッドで決めて1点を返したが、時すでに遅し。東西の横綱同士の対戦は、ホームのベレーザが安定した試合運びできっちりと勝利を手にした。
試合のMVPを決めるとすれば、2ゴールを挙げた荒川で文句はないだろうが、より多くの決定機に絡んでいたのは、代表のワントップでもある
田崎の大谷であった。よく運のなかった選手をNot
His Day(ノット・ヒズ・デイ)という言い方で表すように、この日の大谷は正にNot
Her Day(ノット・ハー・デイ)。シュート数は日テレも田崎も10本ずつであり、FKやCKの数でも大差はなかった。
見せ場も多く、お互いがゴールへ向かう気持ちを強く出していた試合。
山本や小林のパワフルなシュートに、新甫や大野の細かな技術にも感嘆させられたが、Lリーグの頂上対決とも言える一戦に集まった観衆は、わずか200人ほど。
W杯出場をかけた最終予選のメキシコ戦では、1万5000人もの観衆を国立競技場に集め、アメリカ本大会は民放で日本戦が全て放映された
にも関わらず、Lリーグを取り巻く環境は非常に厳しいまま。
会場となった駒沢競技場では、電光掲示板も使えずに、中学校の体育館にあるようなバレーボールかバトミントン用と思える得点板を利用していた。
プリンス・リーグの開催には新聞社などの後援を付け、お金をかけて宣伝されているというのに、Lリーグは決勝リーグが始まったことも、全試合が無料で開催されていることも知らない人が多いのではないか。
試合後に垂れ幕やドリンク類を片づけるのもサブの選手が行い、スタンドではベンチ外のチームメイトが記者席の机を運ぶという現況。
各チームを支える企業も不況下で、選手の絞り込みを行なうような中、自前のビルを購入するだけのお金があるサッカー協会は、女子のトップ
に回すお金を惜しんではいないだろうか。
J1、J2の開催もない中での好カードであったのに、カメラマンも後半なかばを過ぎたあたりで、一人が来ただけ。専門誌では、欧州で試合にも出ていない選手の写真や記事が必ず確保されていても、Jリーグの記事がモノクロページへと追いやられ、Lリーグは結果さえ載ることがない。
結局、女子代表の試合に多くの観衆と注目を集めた流れを風化させているのは、最もバックアップすべき協会サイドであるような気がする。
2003年11月2日(日) Lリーグ決勝上位リーグ 第3節
駒沢競技場
日テレベレーザ 2(1-0/1-1)1
田崎ペルーレ
得点者:日テレ−荒川(21分、84分)
田崎−白鳥(89分)
<日テレベレーザ>
GK 小野寺
DF 戸崎、岩清水、四方、須藤(56分
中地)
MF 伊藤、酒井、近賀(88分
豊田)、小林
FW 荒川、大野
<田崎ペルーレ>
GK 大西
DF 磯崎、白鳥、佐野
MF 土橋(74分
早坂)、川上、新甫、柳田、山本
FW 大谷、渡辺(23分 鈴木、83分甲斐)
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著者:らいてぃー
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