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| 2004/01/02掲載 |
| 【市船、初の連覇へ好発進】 |
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平成15年度の高校選手権も3日目を迎え、出場全チームが出揃う2回戦16試合が各会場で行われた。
昨年の覇者市立船橋は、地元柏の葉公園総合競技場で鳥取県代表の米子北と対戦。今年も優勝候補の筆頭と言われるだけあって、格の違いを見せ付ける内容で、緒戦をクリアした。
そんな市船にも不安材料はあった。主将でU18代表DFの増嶋が、天皇杯3回戦の横浜FM戦で退場となったことにより出場停止。
いくら10人で30分以上を戦ってJリーグ王者に負けなかったとはいえ、高校生活最大の目標である選手権の雰囲気は、また別のもの。
比較的大きな柏の葉競技場のメインスタンドが、完全に埋まるほどの観衆を飲み込み、バックスタンドの両校応援団の歓声とあいまって独特の空気を生み出していた。
とはいえ、昨年度の選手権を含めてプリンスリーグ、インターハイなど大きな大会の経験も十分な市船の選手たちには、硬さも余り感じられない。
米子北を完全に自陣へと釘付けにして、テンポ良くボールを回して行く。米子北のDFがクリアする間もなく、前線から厳しいチェックをかけ、市船は相手にボールも触らせないほどに支配率を高めて行く。
米子北は、10分過ぎにカウンターからDFの裏を取ってゴール近くまで迫ったものの、それ以外はチャンスをつくるどころか、2本目のパスをつなぐことさえ難しい状態。本来のフォーメーションは4-4-2なのだが、バックラインに6人が並び、渋山をワントップに残し、実質6-3-1ともなる形での試合を強いられる。
そして、20分、この日増嶋の代わりにキャンプテン・マークを巻いていた
MF高橋が左サイドを破ってグランダーのシュート。ニアサイドに飛び込んだ右MF猪俣がコースを変えたようにも見えたが、ボールはそのままファーサイドに吸い込まれ、市船が先制する。
これで火の付いた市船は、トップ下の鈴木がするするとドリブルで持ち込み、ゴールを狙う。先制点を挙げた高橋もウイングのように前に張り出し、相手をサイドから深くえぐろうと機会を伺う。
先制点からわずか2分後の22分。左サイドバック寺田のクロスから鈴木
がヘッドで合わせて2点目を奪うと、完全に市船の独壇場となる。
豊富な運動量を持つボランチの根本が、幅広いカバーリングと落ち着いた守備から堅実な展開を見せれば、昨年度からのレギュラー鈴木も、高いスキルを武器に深いところからゲームを作り、前線ではフォロー役となって攻撃に厚味を加える。
一番の注目を浴びたカレンも、サイドに流れては緩急をつけた突破に、鋭い切り返しで相手DFを引き付けていた。
後半になっても市船の勢いは止まらず、4分に鈴木が右から入れたクロスを高橋が頭で叩き込み、この日2点目となるゴールを決めて、3-0。
45分も経たないうちに、セーフティーリードの3点差をつけてしまった。
更に15分には、左から状態の良い高橋が強引に持ち込み、マイナスの
クロスを上げる。ここに飛び込んだのは主砲カレン。ヘディングで狙った
最初のシュートはクロスバーに阻まれたが、その跳ね返りをオーバーヘッドで決めてしまう。エースの派手な一発に、ゴール裏まで埋まってきた柏の葉のスタンドは大きくどよめき、市船がリードを広げる。
米子北も一矢を報いようと、後半は積極的な姿勢を見せて縦に早い展開から押し込む時間も作ったが、これが逆に市船の攻撃陣にスペースを与える結果となった。
特に傑出した選手もいないため、誰か一人に頼ることも出来ず、反撃のきっかけを作ることも出来なかったのは、致し方あるまい。
37分には、絶好調の高橋が中央から単独で2人をぶち抜く突破力を見せて、ハットトリック達成となる5点目をゲット。初の選手権連覇を目指す市立船橋が、危なげない試合運びで緒戦を突破した。
増嶋不在ということも全く感じさせず、圧倒的な力を示した市船。
全員がハイレベルなスキルを持ち、高い位置でも容易にキープすること
が可能で、終了間際にはいわゆる“鳥かご”も実践した。
相手陣内の狭いスペースで「もうやめたあげたら・・」と忠告したくなるほどにボールを回したシーンは、両チームにプロとアマほどの差があることを如実に示していた。
この試合の殊勲者を挙げれば、やはり腕章を巻いてハットトリックという
活躍をした高橋に落ち着くだろうが、鈴木の技術の高さ、根本の戦術眼に裏打ちされたチームの中心軸が強固であることも忘れてはならない。
最後にもう一つ、今年の市船で特筆すべきもとして、異常なまでのカレン人気を挙げない訳にはいかない。この日は目立った活躍こそ少なかったものの、絵になる一発で明日の一面をさらいそうなカレン。
天皇杯で優勝したばかりの磐田に入団するという話題性に、アングロサクソンの血を引く端正な顔立ちは、多くの女子中高生が熱狂する要素を数多く持っている。
ハーフタイムはもちろん、タイムアップの笛が鳴ると、最前列へ駆け下りて写真を撮ろうとする集団で一番前の柵が完全に埋まったのは、まるでジャニーズの追っかけでも見ているかのようだった。
2万人近くが入る柏の葉競技場に、柏レイソルが試合をする時と同じくらいの観客が集まったのは、カレンのおかげと言ってもよいのかもしれない。
柏の駅ではバス待ちに長蛇の列が出来、第1試合が始まってからも続々とスタンドが埋まって行ったにもかかわらず、第2試合が始まる頃には、閑散とした光景が広がっていた。
これは、決して地元代表校の試合が終わったから、という意味だけではないだろう。
2004年1月2日(金)
柏の葉公園総合競技場 第1試合
市立船橋(千葉) 5(2-0/3-0)0
米子北(鳥取)
得点者:猪股、高橋3、カレン
市立船橋
FW カレン、田中(米田)
MF 高橋、根本、鈴木、猪俣(壽)
DF 寺田、石井(上田)、渡邉、中村
GK 佐藤
米子北
FW 山根、渋山(中原)
MF 都守(油木)、村岡、中村、山影
DF 中本、田中幸、長谷(田中紀)
GK 葉狩
柏の葉公園総合競技場 第2試合
青森山田(青森) 7(3-0/4-1)1
盛岡商(岩手)
得点者:青森山田−加藤、小寺2、大河内、森木、三沢、佐々木
盛岡商−白崎
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著者:らいてぃー
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