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2004/02/25掲載
五輪予選、UAEラウンドを前に
 
アテネ五輪最終予選を戦うU23代表がUAEに到着した。今回の予選形式は、2セントラル方式で短期間に3試合をこなす強行日程。
バーレーン、レバノン、UAEと中東勢の中に放り込まれた日本にとって、良いコンディションを保って戦うことが最も重要視されることだろう。

 すでに南半球のオーストラリアなどでキャンプを張り、汗腺を開かせる作業は行なっているが、中東の暑さはまた別物。春先とは言え、昼間は熱風がまとわりつくような空気が漂い、中東独特の臭いに息遣いも変わって来る印象を覚える。

 1994年の米国大会、1998年の仏大会と2度のW杯予選で日本と対戦しているUAE。昨年はワールドユースのホスト国となったこともあり、日本のサッカーファンにも馴染み深い国であり、訪れたことのある人も少なからずいるはず。

 一昨年より関西国際空港からドゥバイに直行便が就航されたこともあり、日本からも応援に行き易くなっている。

 ドゥバイの空港は、ユースラシア大陸とアフリカ大陸を結ぶ一大ハブ空港として機能しており、24時間体制で運営。真夜中でも眩しい光に包まれている。欧州とアジアを結ぶ連結地点ということや、観光に力を入れている国情から、予想以上に欧州の人たちの姿を見ることができる。

 ドゥバイの街は、計画都市として生まれた首都アブダビよりも古い佇まいを多く残し、短期の滞在となる観光客には楽しめるところ。

 金細工の店ばかりが並ぶゴールドスークに、雑貨や洋品店などが密集するオールドスークは、買物コースの定番。川を渡れば秋葉原を思わせる電器街もあり、出稼ぎ労働者が多い国だけあって、周辺各国のレストランもあちこちで見かけられる。試合のない日には、こうした場所を丹念に回るのも楽しいことだろう。

 イラン人の経営する店とは限らないが、中にはアリ・ダエイやマハダビキア、アジジ、バゲリといったイランの英雄たちの顔写真をあしらったTシャツなども売られており、中東における彼らの知名度を改めて認識させられる。

 そして、会場となるのは、五輪予選ということもあって比較的小さな器。
W杯予選やWユース決勝でも使われたアブダビのザイード・スタジアムではなく、アル・ジャジーラのスタジアム。ここも他のスタジアムと同じく、周辺には何もないところで、コンビニや商店街も皆無。
サポーターは、スタジアムに向かう途中で食料品などを仕入れる必要があるだろう。

 スタジマムの売店で売っているのは、紙パックのフルーツジュース程度で、ミネラルウォーターさえも手に入るか怪しいもの。おやつ代わりとしてよく食べられているひまわりの種も、中東のスタジアムではよく売られているが、日本人には余り好まれるものではないはず。
むしろ、ベーグルのような形で、やたらと固い食感のするパンでも買った方が腹の足しにはなると思える。

 女性がスタジアムへ行く習慣のない中東諸国にとっては、日本人女性を受け入れるのも大変な作業。異国の女性とはいえ、男性は調べるような仕草さえ出来ないので、まず女性サポーターは、テントの中に誘導されて女性係員に別途ボディチェックなどをうけることになる。
また、女性トイレの前にもアバーヤ(黒い被りもの)をした担当者が立って不審者の侵入を見張ることになろう。

 仏W杯予選の際に日本が訪れた際には、サポーターはバックスタンド1階に隔離された状態となり、2階席には危険を回避するため子供たちの専用席となっていた。恐らく、今回も日本サポーターの左右に大きな緩衝地帯を設けたり、近くの席にはメディアや地元の子供しか入れないように配慮されるのではないだろうか。

 1月に入り、UAE代表は、スイス代表を94年のW杯出場へ導いたイギリス人、ロイ・ホジソン監督をガルフカップでの不振を理由に更迭。
 フル代表と五輪代表を兼任していた前任者に代わったのは、U20代表を昨年末のWユースでベスト8まで躍進させたフランス人、ジョダール監督。

 先日のW杯一次予選で、タイに1-0と勝利したメンバーが半数を占める
チームでもあり、楽観視は出来ない。ユース代表での主力、FWマタル、MFウヘビはすでにA代表でもプレーしており、特にU20代表での主将を務めていたマタルは、90年代に活躍したFWアドナン・アルタリヤニ以来の逸材とも称されている。

 ホスト国ということもあり、Wユースでの躍進を覚えている国民が熱狂的な後押しをすることになれば、日本の戦いは厳しいものとなろう。
一番の強敵と目されるUAEと3連戦の最後で当たる日程も、日本には決して良い話ではない。

 今野や徳永などU20代表からの昇格組は、3か月ぶりに訪れる地ということで、勝手知ったる場所という意識もあろうが、今度はUAEにとって最大の敵となる日本が完全なるアウェーの状態を作られる毎日となる。

 だが、これまで全く勝てなかった韓国をも撃破し、選手たちの気分も上向きとなっているはず。期待通りの結果を携えて、日本での後半戦を迎えることができることを信じたい。

著者:らいてぃー 

 
 
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