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2004/03/25掲載
男女ペアの五輪出場はなるのか?
 
苦しみながらもアテネ行きを決めた男子に続き、女子代表も同じ切符をつかめるのか。来月から、今度は女子代表の五輪予選が行われる。

アジア地区予選には11の国と地域が出場。1次リーグは3組に分けられ、各組1位と、各組2位の最上位の計4チームが24日の準決勝に進み、更に26日の決勝へ駒を進めた2チームが五輪出場権を獲得する。
C組に入った日本は、4月18日にベトナムと、同22日にタイと対戦し、グループ1位で通過すれば、24日には国立競技場で雌雄を決する戦いに
挑むこととなる。

なお、各組でチーム数が異なるため、準決勝に進出するチームは、3つの2位チームの勝点を試合数で割り、最も数字が高いチームになる。
勝点が同じになった場合は、総得点を試合数で割って比較する。

これはFIFAランキング最上位の中国が順当に準決勝へ進出した場合、2位グループの1位チームと対戦するように配慮されたため。
よって、北朝鮮と日本が入った組の1位同士が準決勝でぶつかるドローとなった。

プレーオフの枠を含め、最大4ヶ国が出場可能だった昨年のW杯とは違い、遥かに厳しい戦いが待ち受けている五輪予選。日本は地の利を活かし、2大会ぶりの五輪出場権を得ることが出来るのだろうか。

準決勝での対戦が確実視される北朝鮮は、昨年のW杯でアメリカ(3位)、スウェーデン(準優勝)と同組に入ったことから、1勝しか挙げることが出来なかったものの、実力的に日本を上回ることは確実。
昨年のアジア選手権の覇者でもあり、現在、日本は7連敗中となっている。上田監督も「北朝鮮は体力面では日本を上回っている。」と認めており、フィジカル面での差が如実に出たW杯と同じ轍を踏むことのないように、様々な策を練っているはず。

長く3-6-1のフォーメーションを採ってきた現チームであるが、先月のJヴィレッジキャンプからは4-5-1、4-4-2にもトライ。走力で圧倒してくる北朝鮮にスペースを使われることのないように最終ラインの人数を増やし、サイドからの押上げに厚みを増すパターンを繰り返し練習しているという。

1月末に全日本選手権を終え、2月に入るとJヴィレッジで3週間にも及ぶ長期キャンプを張っていた女子代表。エース澤が、WUSA(米プロリーグ)の活動休止のために日テレへ復帰し、チーム始動時から合流出来ていることは、大きなプラス材料。

そして、今回のチームに新たに加わった秘密兵器が、16歳のFW永里優季(日テレ・ベレーザ)。167センチという身長は、前線での最長身。
上田監督が「釜本タイプ」と称して、その素質に惚れ込む逸材は、さしづめ男子チームの平山のような存在となれるのであろうか。

今の代表で不動のワントップを任されているのは、Lリーグ得点王で、W杯でもハットトリックを決めた大谷未央(田崎ペルーレ)。
大谷が所属する田崎でコンビを組む鈴木智子は、166センチで永里とそれ程変わらないのだが、昨日発表された3月末からの2次キャンプに鈴木の名前はなく、永里は残された。

 一昨年のU18全日本選手権ではチームを優勝に導き、MVPも獲得。
昨年のアジア選手権前に代表候補に入るのではないかとも噂されていたが、右膝前十字靭帯損傷という大怪我に見舞われ、昨季はLリーグを全て棒に振った。実戦に復帰したのが、1月の全日本選手権からということで、試合勘という面での不安要素はあるものの、「高さがあってボールキープもでき、突破からのシュートも打てる。」と絶賛されている。

他に目新しいところでは、高槻のDF下小鶴綾であろうか。167センチと上背もあり、主将大部以外は160センチ台前半の選手しかいなかった最終ラインの高さを補うこととなる。

ただ、一つ残念に感じたのは、日テレのMF近賀ゆかりが外れたこと。
昨季のLリーグ新人王は、非常に小気味良い動きと切れを見せていただけに、意外な気もしたが、フィジカル面での強さなどを考慮すると、国際舞台で活躍するには、もうしばらく時間がかかるということか。

新たな戦力の数こそ多くはないが、女子代表はこの2年ほぼ固定されたメンバーで戦って来た。そのおかげで、チーム内の意志疎通も密であり、チームとしての原形はすでに熟成の域にある。

あとは、これまでの経験を糧として足りないものをどのようにカバーし、自分たちの力を出して行けるのかに成長の余白が残されている。

昨年のW杯予選プレーオフ、メキシコ戦では国立競技場に12,743人の観衆が集まり、女子代表をアメリカへと後押しした。今回の五輪予選は、女子代表の試合としては初めて地上波での生放送も予定されており、メディアもこれまでより大きく取り上ることは確実。

しかし、大きな壁を打ち破るにはフォトグラファーや記者の数ではなく、熱き心による声援や拍手、そして敵を威嚇するブーイングも必要であろう。男子チームもUAEやバーレーンに苦戦したが、勝てない相手でないことは明白であった。それが、女子チームは勝った経験をほとんど持たない相手と戦い、勝利を収めることが要求されているのだ。

サッカーファンであっても、澤以外の選手を誰も知らないという人は多いかもしれない。それでも、一人でも多くのサポーターが日本を応援するために集まって欲しいと願わずにはいられない。実力では遥か上の相手。12番目の選手たちが一つになって日本のゴールに鍵を掛け、敵のゴールを打ち破る力となる光景が生まれることを切望する。

(グループリーグ組分け)
A組 北朝鮮、台湾、シンガポール、香港
B組 中国、韓国、ミャンマー、グアム
C組 日本、タイ、ベトナム
準決勝 A組1位vsC組1位、B組1位vs2位グループ最上位チーム
   
日本女子代表候補(3/29〜4/4合宿参加者)
GK 山郷(さいたま)、小野寺(日テレ)
DF 大部(YKK)、磯崎(田崎)、山岸(伊賀)、宮崎(伊賀)、
矢野(神大)、下小鶴(高槻)
MF 酒井(日テレ)、小林(日テレ)、川上(田崎)、山本(田崎)、
柳田(田崎)、宮本(伊賀)、安藤(さいたま) 
FW 荒川(日テレ)、丸山(日体大)、大谷(田崎)、
澤(日テレ)、永里(日テレ)


著者:らいてぃー 

 
 
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