A○ ○A' X△ Z△ Y△ Aの地点から見た、XとY及びYとZの間隔より、A'の地点から見たXとYの間隔は広い。このように、ディフェンダーYがXとZの位置より引いたポジションを取ることを「深みをつける」と言うが、高い位置でのラインディフェンスが主流となって来た現代サッカーでは、この深みを見つける眼力が重要性を増している。 もちろん、深みを探すのは最終ラインに限らず、中盤であっても同じこと。素早く敵の門を察知して密集するスペースを回避することは、ゲームのテンポを早める必須要件となる。 ジダンやネドベドといったスーパースターは、この門を開ける天才とも言えよう。ボールをもらった時点では開いていない門も、自分が少しずれるだけで鍵を開けてしまう。また、相手に突っかけることで次の門を引き出し、受け手が楽になるパスを出す。 当然、守備側もコースを消そうと常にポジションを変えて対応するのだが、真の天才には90分持たせることも難しくなる。 Jリーグでは、パスミスが目立つ試合も多く。ルーズボールばかりが転がる時間も珍しいことではない。 パスの出し所がないと判断すると、すぐ足を止めたり、後ろを向いたりする。これではスピード感あるゲームが期待できるはずもない。 パスを受ける側の準備不足にも、責任は半分ある。 とはいえ、出す側の工夫と積極的な意識が足りないことも事実ではないか。 欧州王座を争う試合と比べるのは、些か酷かもしれないが、Jリーガーも見習うべき点が、パス一つをとってもまだまだあることは確か。 世界トップレベルの試合に刺激を受け、日本の選手たちが向上して行くことを願わずにはいられない。
著者:らいてぃー