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| 2004/08/13掲載 |
| 【クリスタルパレス】 |
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今季よりプレミアリーグに戻って来たクリスタルパレス。
マンチェスター・Uでキングと呼ばれたエリック・カントナに指を突き立て、
カンフーキックを見舞われたのが、ここのファン。
ホームのセルハースト・パークにおいての出来事だった。
昨季のディビジョン1では、終盤の猛チャージで6位に滑り込み、
プレーオフでは優位といわれたサンダーランド、ウエストハムを撃破して
最後の一席を我がものとした。
勢いに乗っての昇格。開幕前には、ファンでさえも予想しなかったトップ
リーグへの帰還を果たしたのは、シーズン途中に就任したドゥーイー監督
の手腕が大きく寄与している。
初めてクリスタルパレスという名前のクラブが設立されたのは、1861年。
グレイト・エキシビジョン(大博覧会)のスタッフによるものだった。
クラブはロンドン南部のペンジでプレー。1863年のフットボールリーグ
創設にも尽力し、1871年のFAカップでは準決勝まで進んでいる。
だが、現在のクリスタルパレスは、この当時のクラブとは何のつながりも
持たない。
というのも、サッカー協会がFA杯決勝を開催していたクリスタルパレス
競技場をホームとするクラブの設立に、強く反対していたからである。
1905年9月、ようやくプロのクラブとして創設されると、クリスタルパレス
競技場を借り受け、しばらくはそこでプレーする。
だが、1915年になると第一次世界大戦で海軍が競技場を使用すること
になり、クラブはハーンヒルへ移転。
以後、発祥の地クリスタルパレスへは戻ることなく、あちこちを転々と
する生活が続く。
1920年、3部リーグが創設されると、いきなり優勝して2部へ上がる。
同時期に現在のホーム、セルハースト・パークへと腰を落ち着けた。
とはいえ、チーム力の方は飛躍的に上昇することもなく、1925年に3部へ
戻ってしまうと、後は3部と4部を行ったり来たり。
そうした流れが変わったのは、1960年代になってからだった。
1966年4月、バート・ヘッド監督が就任すると、1969年に2部で2位となり、
悲願の1部昇格を果たす。初めてのトップフライトは4年に渡り、降格を
間近にしてマンチェスター・Uでも指揮を執ったマルコム・アリソンに指揮棒
を委ねるが、あえなく沈没。
マルコム・アリソン監督が行なったのは、えんじと水色だったチームカラー
を青と赤に変更しただけとも揶揄されたが、1976年にはFAカップで準決勝
まで進み、サウサンプトンに敗れている。
次にチームを甦らせたのは、1976年にやって来たテリー・ベナブルス。
しかしながら、後にイングランド代表を率いる名将の手腕を持ってしても、
1部定着は難しく、2シーズンで1部から転落。
その後、ダリオ・グレイディ、スティーブ・ケンバーといった具合に、指揮官
も変わって行った。
在任6年を数えたバート・ヘッド監督を除けば、短命の政権が多かった中、
クラブは1984年にマンチェスター・Uのウインガーとして活躍、若くして怪我
のために現役を退いたスティーブ・コッペルを呼び寄せる。
1989年、スティーブ・コッペル監督の下で1部復帰を果たすと、翌1990年
には、初めてFAカップ決勝に駒を進める。
相手は、監督の古巣マンチェスター・U。試合は派手な打ち合いを演じ、
3-3のドロー。再戦にまで持ち込んだが、結果は0-1と惜敗。
それでも、ファンの健闘を称える拍手は、ウェンブリーに大きく鳴り響いた。
GKナイジェル・マーティン、CBガレス・サウスゲイト、そしてCFには
イアン・ライトと、後のイングランド代表を縦のラインに配置。バランスの
取れたチームは、大きな成長を遂げていた。
小さなクラブが大きな躍進を見せると、必ず次に待っているのは、主力の
引き抜き。FAカップでの成功をもたらした選手たちも次々と去って行き、
1993年にはコッペル監督が辞任。
クラブ史上最高の輝ける時は、一瞬にして終わりを告げた。
プレミアリーグ創設以降は、1992-93年シーズン、1994-95年シーズン、
そして1997-98年シーズンと、いずれも1年限りの天上生活。
財政的な規模もあって、上にしがみつくことは出来ずにいる。
トレヴァー・フランシスにスティーブ・ブルース、アラン・スミスと、選手時代に
知名度の高かった人物を連れて来るのがクラブの特徴だが、同じ監督を
幾度も復帰させることでも有名。アリソンやベナブルス、ケンバー、スミスは
各2度。コッペルに至っては、4度もセルハースト・パークへ帰って来ている。
ホームグラウンド、セルハースト・パークは、26,400人収容。
閑静な住宅街の中にあり、2シーズン前まではウィンブルドンにも貸していた。
2部時代の1979年には、昇格をかけたバーンリー戦で、5万人以上の観客
を集めたこともある。
90年代前半には、MFアチィーリオ・ロンバルトやFWミケレ・パドバーノと
いった選手をイタリアから連れて来たこともあったが、層の薄さは如何とも
し難いものであった。
過去には、MFエリック・ヤング、MFピーター・テイラーといった選手も在籍。
トッテナムへ出したFWクリス・アームストロングは、いまだにクラブ史上最も
高く売れた選手となっている。
今季もビッグネームの補強はなく、昨季のレギュラーを中心にチーム
が構成されることは間違い無い。
日本人にも馴染みある選手といえば、数年前まで広島でプレーしていた
オーストラリア代表のDFトニー・ポポビッチくらいなもの。
攻撃陣の軸となるのは、プレーオフ決勝でも貴重な決勝弾を叩き出した
ニール・シッパレイだが、ペルージャ時代に中田ともプレーしたエクアドル
代表のイバン・カビエデスを狙っていると言う。
中盤では、センターのウェイン・ルートレッジや右のショーン・デリーが
精力的な動きを見せ、ドゥーイー監督とはウエストハム時代の同僚で、
同胞でもある北アイルランド代表のMFマイケル・ヒューズが落ち着きを
与える存在。
開幕前の予想では、ダントツの降格候補。
良い仕事をしていたオールダムを解任され、急遽拾われたドゥーイー監督は、
再びマジックを見せることが出来るのだろうか。
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著者:らいてぃー
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