ボリビアのサッカー
今年のキリンカップに来日するボリビア代表。昨年のコパ・アメリカでの対戦は、ロペスの
PKにより1−1のドローに持ち込んでいる。 追試となるトルシエ監督も、今回は
内容だけではなく、スコアの上でもはっきりとした結果を求められている。過去、W杯出場には3回出場。 しかし、いまだに勝利はなく、94年に韓国と引き分けたのが唯一の勝点となっている。 国際タイトルは、63年のコパ・アメリカのみ。
97年にはホスト国として決勝に進出したが、王者ブラジルに格の違いを見せつけられた。高地で知られる首都ラパスの標高は、3599m。 試合開催の是非が毎回のように議論
されるが、CONMEBOL、FIFAもホーム&アウェーの原則から無下に高地での試合を
禁止することは出来ないでいる。 逆にホームの利を奪われるようなことがあっては、
ボリビアにとっての死活問題。高地ということで空気が薄く、選手の心肺機能には非常に負担をかけることになる。 一方、ボールはよく飛び、余り高くも上がらないので、動き回ることがなくとも、スピーディーな
ゲームになりがち。メキシコW杯でも控室に酸素吸入器が備え付けられ、健康管理に配慮を見せたが、選手の疲労度は、試合を観た方なら記憶にあるはず。
93年7月のアメリカW杯予選では、そのラパスでブラジルを破り、波に乗って44年ぶりの
W杯出場を果たしたことは記憶に新しい。 ちなみに、その時の監督が元横浜Mの
アスカルゴルタ。国内リーグは、まずグループ分けした形での1次リーグを行い、その後決勝リーグを行って
チャンピオンを決定する。 リベルタドーレス杯でも活躍を見せるボリバールと
ストロンゲストが伝統的2強。これに加え、現在の代表を多く抱えるブルーミングや
オリエンテ・ペトロレロによって覇権が争われるのがここ数年の流れとなっている。ボリビアのスターと言えば、DCユナイテッドでプレーするエル・ディアブロ、エチェベリが
最も有名だが、すでにピークは過ぎたと言って良いだろう。 現在のトップスターは、
プラティニの異名を持つエルヴィン・サンチェス。 ボリビアの試合を観に来た本物の
ミシェル・プラティニが、警備員に「俺の知ってるプラティニは、お前じゃない。」と、入場を
拒否されたという逸話は有名。 先日の日韓W杯予選第2戦、コロンビアとのホームゲーム
でもFKを直接叩き込み、先制ゴールを挙げる活躍を見せた。 昨年の日本戦でも同様に
FKからゴールを挙げている彼の右足は要注意。しかしながら、チームは、エチェベリ、E・サンチェスらの米国W杯世代から脱皮が図れて
おらず、2002年に向け新しい世代の台頭がなければ、予選を勝ち抜くのはかなり難しい。
カルロス・アラゴネス監督も頭が痛いはずだ。
(FOOTBALL時代の読み物 vol.24 2000/05/24掲載)