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2002/09/27
【Jリーグの視聴率】
 
先週、TBSが放送した(関東圏のみ)柏−鹿島戦は3%にも満たない視聴率だったと言う。TBSは8月31日のJリーグ2ndステージ開幕戦、仙台−鹿島も全国ネットで生中継していたが、これも視聴率は4.3%と超のつくほど低い数字に終わっている。

日韓W杯の盛況もあり、サッカーへ対する関心度が飛躍的に伸びた後でのJリーグ中継。にも関わらず、ゴールデンタイムでの視聴率はこの程度。恐らく、TBSは阪神−ヤクルト戦でも放送していれば、こんな数字を上回るのは簡単であっただろう。

民放による地上波でのリーグ戦のゴールデンタイム枠での放送は2000年3月11日同じTBSが放送した横浜−FC東京戦以来、約2年半ぶりだったのだが、結果はW杯によるサッカー人気など、Jリーグの人気とは全くリンクしないことを突きつけられたものであった。

ちなみに2ndステージ開幕前の8月24日に行われたオールスター戦は、テレビ朝日が全国ネットで生中継し、視聴率は7.3%。
国内にいる有名選手がまとめて見られるとは言え、単なる顔見せ的なお祭りの試合。これは、この程度の視聴率でも妥当だろう。

93年のJリーグ・バブル時代。J開幕前には生中継に慎重な姿勢を崩さなかった民放各局だったが、空前のブームが巻き起こるのを見て、我先にと放映権獲得に走った。
野球中継にしか目の慣れていなかった茶の間には、華やかな色使いのユニフォームや応援風景の目新しさ、スピード感あふれる映像に釘付けとなり、Jリーグはあっという間に数字の取れるコンテンツとして抜群の魅力を誇るようになった。

V川崎の試合を中心に生中継の試合も数多く組まれ、チケット入手が困難という要素も加わって、必要以上にTVの中にある世界がきらびやかに見えたものである。

Jリーグ自体の開幕戦となったV川崎−横浜M戦は32.4%(NHK)、93年度ニコスシリーズの天王山となった清水−川崎戦は30.8%(フジ)、93年度チャンピオンシップ第1戦、V川崎−鹿島戦が25.3%(日テレ)。

今こうして並べてみても、驚くべき視聴率である。
現在、そして今後のJリーグでこの数字を取ることは、まず不可能と言ってよい。もちろんW杯という一大イベントを終えた日本代表の試合でもかなり難しい数字であることは間違い無い。

だが、夜の試合で5%の数字も取れないというJリーグに対するこの興味の無さは一体何なのであろう?

W杯も開催し、サッカーに対する認知度は10年前と比べても飛躍的に上がっている。新参者のスポーツとしか見なされていなかった状況は、いつの間にか存在していて当たり前のプロ・スポーツへと変貌している。

メディアがサッカー全般に注目し出したのは、一般紙に欧州各国の試合結果が載るようになったことからも明らか。そして、スポーツ新聞の一面をこれほどまでにサッカーが飾るようになったのには、隔世の感を覚える。稲本、小野、中村と1面を飾る選手も増え、カズや中田一辺倒だった時代は過ぎ去っている。

だが、そのサッカーへの関心は、Jリーグへとは向いていない。
いくらジーコを使って「Jリーグから始めよう。」と言わせてみても、そのCFを流していた当のTBSは、前述の柏−鹿島戦で試合終了まで放送することもなかった。Jリーグに対する扱いは以前となんら変わらないのが実情なのだ。

TVのスポーツニュースにしても、稲本、中村の話題は試合がなくとも飽きるほどに目にするが、Jリーグやナビスコカップにおいて試合前にその展望やチーム状況のリポートを放送するところなど皆無に近い。

それはそうだろう。レギュラーのバラエティー番組やゴルフ中継にも遅れを取る数字しか期待できないJリーグに、余計な金や時間をかけることなど許されないのだから。

ただ、家でビール片手に見る人が多いプロ野球のファンとは違い、サッカーファンの核となる層の多くは、TVの前で観ることよりスタジアムに足を運ぶことを選ぶことは間違いない。
そして、マニアックとも言われるサッカーファンは、CS放送などで海外の試合をみることはあってもJリーグに興味を示さないということもよく言われることである。

だが、海外モノなら何でも凄くてレベルも高いか?というとそうでもないし、地上波でのサッカー中継が珍しいままであってよいとも思えない。

新潟や甲府といったクラブがスタジアムを埋め尽くす観衆を集めるように、サッカーの熱は日本全国に波及していることは間違いない。
サッカーファンは確実に増えているのである。

だからと言って、TVによる冷遇がこのまま続いてもよいのだろうか。
近隣にJクラブのホームタウンがない四国などでは、サッカー熱の高まりを肌で感じることはできないし、普段スタジアムに足を運ぶことのない人たちの興味を引き付けるには、やはりTVという最大の影響力を持つメディアの力は必要であるはずだ。
NHK-BSが完全にターゲットを絞った番組編成を行なっているのは、総合テレビでは緊急時の対応が優先されるため、スポーツ中継などを行なうには不向きといった側面がある。

地域密着型のサッカーは地元の放送局がやればそれでいいし、全国区の人気チームなど必要ないという意見もあるだろうが、ここ数年ステージ優勝決定の試合でさえ民放各局が手を出さずにいるのは、Jリーグそのものに魅力がないからなのだろうか。

よく言われるように巨人ファンが日本全国に無数にいるのはTV放映を
続けてきた歴史のおかげと言って間違いない。
野球チームと言えば、それしか知らないから、巨人の試合しか観たことがないから、巨人ファンという人はかなりの数に昇る。

そうしたことを意識してかしないでかは分からないが、日テレが深夜枠ながらも東京Vのホームゲームを全て放送しているのには、意地のようなものを感じる。

TVの影響力は、実に大きなものがある。新聞、雑誌などよりもTVから入って来る情報を主体とする人も決して少なくはない。
そのTVにおいて、普段チャンネルを合わせるのは、圧倒的に民放とNHKが行なっている地上波での放送である。

最も人々が情報を得やすく、認知度も親しみも高い地上波のTV放送枠。Jリーグには、もう一度この大きな情報伝達場所の重要性を上げて行く必要性があるのではないだろうか。

日本代表の試合は、すでに国民の関心事となっているようだが、Jリーグは一部のコアなファンだけが楽しむものといった空気が残るのはTVのせいでもあるのだから。

著者:らいてぃー 

 
 
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