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| 2003/08/01掲載 |
| 【マルシオ退団について】 |
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史上最低・最悪の外国人選手がようやくクラブを去った。
クラブからの発表は、単に「移籍」という形になっているが、トラップさえまともにできず、選手間からもその起用に疑問の声が上がっていたFWが戦力外通告を受けたのは明らか。
1stステージでは4節で出場停止となった以外、全試合出場。12節の東京V戦までは、不動のレギュラーという地位を与えられていた助っ人(?)だけに、ステージ最終戦を残したこの時期に移籍を発表するということ自体、異例のことだと言えよう。
しかも、移籍先はマルコ・アウレリオ監督の古巣クルゼイロ。監督自身が、自らのコネで無理矢理に押し込んだのもはっきりと分かる。
クラブの公式HP上にも、移籍に関する本人からのコメントはない。このことからも、本人の意思で退団を決意したのでも、またクルゼイロから望まれての移籍でもなかったことは確実。
現在のクルゼイロは、ブラジル全国選手権でトップを快走しており、元セレソン監督ルシェンブルゴの下、非常に安定した戦いをしている。得点ランク首位を走るデイビッジにアリスチザーバルという2トップは、コンスタントにゴールを重ね、トップ下に入る元セレソンのアレックスも多くのゴールを挙げており、攻撃陣は好調な状態にある。
ASローマから復帰した元セレソンのファビオ・ジュニオールでさえ、試合に出れない日々が続いている中、マルシオがこのチームに戦力と認められて加入したということは有り得ない。
ただし、これはあくまでもマルシオの移籍先がミナスジェライス州のクルゼイロであることを前提にした話。ブラジルでは、ビッグクラブと全く同じ名前を持つクラブが他州にもあることが多い。
クルゼイロという名のチームもロンドニア州やアラゴアス州等にあり、これらは全く別のチームで、実力も天地ほどの差が存在する。
柏サイドは、どこの州のクルゼイロへ移籍とは発表していないので、もしかすると、名門のクルゼイロではない可能性もわずかにあることを付け加えておきたい。
しかし何故、アトレチコ・ミネイロと並ぶミナス・ジェライス州の2大クラブであるクルゼイロに、何の実績もないマルシオが移籍できたのか。
これまでの経歴を見ても、短いスパンで小さなクラブを渡り歩いただけで、唯一3年近くプレーしたパラナでも絶対的なレギュラーという訳ではなかった選手。それだけに来日したことも不思議であるが、ステップアップのような移籍が実現したのには何か理由があるはずだ。
ここで最近の不可解な事象を踏まえて、その推論を論じてみたい。
開幕前のちばぎんカップから常にレギュラーで起用され、13節の浦和戦
まではスタメンを譲ることもなかったマルシオ。
ワントップを任されながらノーゴールでいたことに加え、ポストワークどころかトラップもヘディングもまともに出来ないFWは、完全にチームの「癌(がん)」であった。そんな最低な実力しか持たない選手が使われ続けたのは、監督による特別な庇護があったからに他ならない。
これまでも、柏にはまるで使えない外国人選手が幾度も在籍して来た。
マウリシオやマルコン、ブユーなどは、まるで戦力とならず、トップでの出場もわずかにしてクビを切られた。マルコンに至っては、西野監督が開幕戦に一度チャンスを与えただけで「使えない。」と切り捨て、トップの練習に参加することさえなかった。
好き嫌いが激しく、自分好みの選手を重宝するという悪評も囁かれた西野監督だが、マウリシオやサーシャといった選手に必要以上の色眼鏡をもって接することはなく、外国人であることを理由にポジションを与えはしなかった。
となると、そうした選手たちと対照的な扱いを受けていたマルシオは、恐らく特別な出場契約を結んでいたのではないだろうか。
ブラジルではよくある話だが、ある選手を獲得する際、試合に出すことを条件として、選手の出場給などの何%かが監督の懐に入る契約を結ぶ場合がある。それに加えて、自らの契約条項に何%以上、何試合以上と出場試合数や時間を細かに設定することで、ポジションの確保を条件提示することも少なくない。
監督にしてみれば、自分の手元に入って来る金が少しでも増えることが約束されるのならと、その選手を優先的に使うことになる。他のJクラブでも、同様のケースは頻繁に起こっており、天皇杯やリーグなどのタイトルを獲得した監督の中にも、そうした人物がいたことは、公然の秘密となっている。
そして、選手が小さなクラブから大きなクラブへ移る際に、クッションを置くことを条件とする契約パターンをマルシオが飲み、その中に柏が取り込まれた可能性も高いのではないか。
多くのプロ選手を抱えるブラジルでは、一部のビッグクラブを除けばどこも経営状態は良好とはいえず、選手に支払われる給料も日本の大学生がアルバイトで稼ぐ額と変わらないことも多い。当然、海外でプレーしたいと願う選手も数多く、世界中にブラジルの選手たちは移籍して行く。
その中でも、Jリーグは「優良リーグ」との評価を得ており、Jクラブで外国人枠に収まる選手がそれなりの尊敬を集めることにつながるのだ。
これは選手サイドと代理人にとって、短期間でも日本に身を置くことで、
箔を付ける意味がある。
つまり、外国で重宝された選手であるなら、ブラジル国内の海のものとも山のものとも分からないような選手よりは良いであろうとの評価を得ることができるのだ。98年に在籍したバジーリオが帰国後にパルメイラス加入を果たしたのは、その典型的な例と言えよう。
マルシオの日本行きも始めからそうした流れの一環であり、単なる「つなぎ」で多くの金が稼げるから、と決断したのは想像に難くない。
こうした移籍は選手側の思惑に加えて、支払いの滞ることのない日本のクラブに選手を売りつけたい小クラブの方針と、移籍を繰り返すことで手取りのマージンが増える代理人の利益が絡んで生じるもの。
実力も最低なら、契約条件と日本に来た理由も最悪の部類に入る選手であったが、1stステージ終了を待たずして移籍の発表をしたのは、契約条項に盛り込まれているパーセンテージをクリアしたからであろう。
あれほどマルシオに固執し、ユースやサテライトでも結果を出していた宇野沢を冷遇していたマルコ・アウレリオ監督。ナビスコカップで結果を出したことを表向きの理由として、突然、手のひらを返したように宇野沢をスタメンで起用し始めたのも、マルシオの出場時間が規定に達したため、以後は使わなくとも自分の懐にあぶく銭が入って来ることが約束されたからではないか。
普通の目を持ってさえいれば、マルシオがスタメンに値する技量を持つ
選手かどうかは、一目瞭然だったはず。若手への切替えをクラブから課せられながらも、ジュシエ、ホベルチと助っ人にまるで経験の少ない外国人選手ばかりを呼び寄せるのは、チームにとってではなく、監督の利益に合致するからだと推測が成り立つ。
今の柏は、クラブ自体がなめられており、選手にも監督にも短期的な金もうけの場所としか映っていないようだ。
少なくとも、マルコ・アウレリオ監督が短期的な目標と長期的な視野を持ってチームの改革に取り掛かっているようには思えない。チーム強化より、役立たずの選手を使って得る金の方が大事であると考えている可能性さえある話。
マルシオ自身も、自分がJリーグで通用する選手ではないことを痛感していたはずだが、ピッチで見せたのは審判の笛を要求する姿だけ。
拙い技術にまるで弱いフィジカル面、アスリートとは思えない走り方は多くの失笑を買っていた。なのに、まるで自分が仕事をしているかのような態度を繰り返していたのは、思い返すだけでも腹立たしい。
いずれにせよ、こうしたクラブの害悪となる選手が、一人でも減ってくれたことを、今は歓迎しないといけないだろう。
但し、現況においてクラブが食い物にされているだけだと感じている人がどれだけいるのかも不透明。危機感を覚えるべき人が早急な手を打たないと、更に取り返しのつかない事態ともなりかねない気がする。
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著者:らいてぃー
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